コミュニティFMにおけるボランティアスタッフの問題点

大手ラジオ局の話題を中心にしている当サイトだが、今回は各地にあるコミュニティFM局について書いてみようと思う。
かくいう筆者も1年ほどコミュニティFMで勤務をした経験があるので、全く知らないわけではなく参考になると思う。

ボランティアスタッフによる番組制作

県域の大手ラジオ局に比べ、圧倒的に資本力の劣るコミュニティFM局ではボランティアスタッフを募集して番組制作をしているところがある。
自分のラジオ番組を持てる、ラジオの仕事に関われる、個人的なプロモーション活動になる、といった様々な理由からボランティア(無償)でもやりたい人は意外といるのである。
第三セクターのように行政と共に運営しているような局では、市民スタッフというような名前でやっているところもある。
※市民スタッフ=ボランティアとは限らない

ラジオ番組制作の現場を知るには大変良い環境

コミュニティFMといえど免許を受けた電波を出す、れっきとしたラジオ局である。大手ほどの設備はないもののラジオ局としての最低限の機材は揃っているので、ラジオ局の裏側を勉強するのにはとても良い環境である。
コミュニティFMを足がかりに大手のラジオ局でDJを担当したり、番組制作を担当する人もいるので、そういった将来に目的がある人は関わっておくことは良いことだ。
もちろんボランティアから局の正社員に登用されることもある。

ボランティアという限界

だが、ボランティアという立場の人が業務に関わっている以上、問題も多々ある。
筆者が在籍していたコミュニティFMでは、ボランティアの人の中には無断で番組を休む人、収録をドタキャンする人、ボランティア同士や局の関係者とトラブルを起こす人など、様々なことがあった。
人が関われば、そのぶんトラブルが発生するのは当たり前だが、ボランティアスタッフは金銭のやりとりが発生しないため、局からも強く言えず、ボランティアも責任感が薄れるのも一因だと思われる。

またボランティアスタッフは基本、局の社員と同様の仕事をする。給料を得て業務する人と、いくらやっても無償という人が同じ空間で同じ仕事をするのである。
ボランティアとして関わった当初は本人もそれなりの理由や目的があって番組制作を始めたのだが、何年も続けているうちにやる気も目的意識も薄れ、バカバカしくなって辞めてしまうのが実情だ。
トラブルが連発し人間関係でぼろぼろになったという局の話は、残念ながらよく聞く。

そういったこともあり、ボランティアスタッフを一切使わない局も存在するし、多少なりともアルバイトとして報酬を出す局もある。

営利企業にボランティアスタッフという矛盾、やりがいの搾取?

筆者はボランティアにはどちらかというと否定的な立場だ。
多少なりとも金銭の授受があることにより、責任感が発生し局としても口出しすることができる。お金はそういう道具と位置づけて支払うべきである。

またコミュニティFM局のほとんどが株式会社として経営している。
株式会社は営利を追及するために作られた会社である。そんな株式会社が無償でスタッフを使い利益を上げ経営を続けるというのは違和感がある。言い方が悪いが「やりがいの搾取」と言われても仕方ない。
ボランティアを採用しないと経営ができないというのであれば、創立時の経営計画としては間違っているのだ。

この問題は様々な意見があると思う。読者のみなさんの意見を是非聞かせていただければと思う。

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