ラジオ番組に完璧なスタジオと高価な機材は不要!?

明日、12月22日の22時45分からNHK総合テレビで、ある女子大生のラジオ番組の様子が放送される。
NHKのウェブサイトによると

コロナ禍の今、自宅のアパートからラジオで若者のリアルな姿を届け続ける女子学生がいる。中京大学3年生の福田真依さん。話を聞く相手は、オンライン授業・就職活動・厳しい生活…社会とのつながりを失った大学生たち。自らもアナウンサーを目指して就職活動の真っ最中。伝える意味と向き合いながら、社会に投げかける言葉を探す日々を送っている。コロナ禍の中で挑み続けたある記録。大学生のリアルな声に耳を傾けませんか?
NHKより引用

コロナウィルス感染拡大によって学生の勉強、就職活動も様変わりしてしまった2020年。コミュニティFM局でリアルな大学生の声を届ける番組が話題になっている。
学生生活の様変わりと共に、録音をしていた学校に行くことが不可能にったため自宅にスタジオを作り、そこから番組制作をするといった収録スタイルの変化も見どころである。

スタジオ環境はそれほど重要ではない

プロフェッショナルな現場では完璧な防音とプロの機材を求められるが、リスナーにそれは伝わっているのだろうか?
さすがに数千円の安価なマイクでは音の差はでるだろうが、30万円以上もする最高級のマイクロフォンと数万円のマイク程度の差であれは収録時に音の違いがわかっても、リスナーがそれを気づくことはほとんど無いだろう。AM放送の音質であればほぼ不可能と言っていい。

大手ラジオ局でも自宅からリモート放送

コロナウィルスの感染拡大によって緊急事態宣言が発令された今年3月、スタジオに集まることができなくなった大手ラジオ局でも、パーソナリティーの自宅に機材を持ち込み放送をしたこともあった。
J-WAVEのDJ TAROさんの自宅からリモート放送を行ったのは業界でもちょっとした話題となったものだ。


DJ TAROさんのツイッターでは機材の写真が投稿されたが、写っているプロ仕様の機材はマイクロフォンくらいだろう。20年前であれば数百万円かかった機材も十分の一以下の民生機で済んでしまう時代になったのである。

なお、このリモート放送は、生放送と言うこともあり音声の遅延など、いろいろと問題があったようだが、その辺は機器の進化や5Gなどの高速インターネットの普及により今後は解消されると思われる。
現状は録音番組であれば全く問題ない。自宅で録音できる環境を作り、完パケまで作業することはそれほど難しくは無い。そしてネット回線経由でマスターに搬入できれば局に行かずに完了してしまう。

10年以上前からアメリカではリモート放送をしていた

ラジオ大国アメリカでは既に自宅からの生放送は10年以上も前から普及していて、著名なパーソナリティーは自宅スタジオから放送を行っている。ちなみに10年前はISDN回線をみんな家に引いていて、ホームページで回線があることをアピールしていたものだ。
筆者が取引をしているナレーターにも自宅スタジオを構え全世界に向けてビジネスを展開している人も多い。

このようにラジオ番組の制作現場も変わりつつある。
あと10年もすればAIによるアナウンスも増え、放送局に出入りする人は益々減るかもしれない。