ラジオアナウンサーは職人である

地上波のテレビでプロ野球中継をやらなくなって久しいが、やっていたころは中継の時間は長くて21時15分くらいまでだった。
延長戦など試合が長引くとギリギリまで中継するのだが、必ずと言っていいほど一番面白いところで中継が終わってしまったものだ。

試合が気になるからラジオで中継を聴くのが一般的

そんなテレビ中継が終わった後、テレビでは夜中のスポーツニュースまで試合の情報を知ることはできない時代、唯一の手段がラジオのプロ野球中継だった。
アナウンサーの気迫ある解説に、球場の様子を想像しながら聴いていたのを覚えている。

職人的要素があったラジオアナウンサーの仕事

目で見ることができない白熱した試合をどうやってリスナーに伝えるか、当時(今も)のアナウンサーには職人的な話術が必要であった。
「ピッチャー振りかぶって第一球投げました!空振りストライーック!!」など実況のやり方一つでリスナーも興奮をしたものだ。

また野球とは違い、競馬の実況アナウンス(レース実況)も職人気質である。
騎手と馬の名前とカラーを覚え、過去のレースの様子などを織り交ぜて私たちを楽しませてくれる。
そして最終コーナーを回ったあたりから徐々に気迫あるアナウンスで盛り上げる。。。

特に重賞レースともなると競馬場にはラジオNIKKEIのアナウンサーの実況が流れ、観客を大いに盛り上げる。大歓声に包まれながら実況するのはアナウンサー冥利につきることなのだと思う。

ラジオNIKKEIには競馬の実況を学べる「レースアナウンサー養成講座」があるくらい競馬実況は職人的な技量が必要なのである。

少なくなった職人アナウンサー

野球中継も減ったこともありだいぶ少なくなった職人アナウンサー。
昔は地方のFM局にもアナウンサー枠で採用される事もあったが、今はアナウンサーも派遣やフリーの人が担当するところが多い。
例えアナウンサーで採用されても番組制作と兼業なのは当たり前で、アナウンサーとしての資質は多少問われるもののそれほど重視されていないのが実情だ。

野球の実況ができる、レース実況ができるという人はアナウンサー派遣会社に所属しBSやCS放送の専門チャンネルで活躍することが今では主流となってしまったようにも思える。
そういった職人アナウンサーが少なくなったラジオ業界、これからラジオアナウンサーの存在はどのようになっていくのだろうか。