有料番組の可能性

2020年は広告収入の落ち込みにより県域FM局が2局も閉局した。
今から30年ほど前、私が学生のころは「放送局は潰れない」神話みたいなものがあって、就職先としてテレビ局やラジオ局といった放送業界は人気があり常に上位だった。
しかし、コミュニティFM局の相次ぐ閉局にだんだん慣れてしまったのか、大手のラジオ局の閉局のニュースはあまり驚かなかったのも事実。
でもこれ、業界的には大きな出来事なのである。

県域FM局の経営危機はしばしば報道されていた。例えば、KISS-FM KOBEが独立局として開局したものの経営難からJFN傘下に入ったり、大阪のFM COCOLOも同様に経営難から同じエリアのFM802傘下に入ったりと30年前には考えられないような事が起こっていた。
ここ最近のニュースでは東京のインターFMがJFNの傘下に入るという、これまた信じられないニュースもあった。
でも、なんだかんだ言って放送局と言うブランドもあって、再建に向けてなんとかなっていたのが県域FM局だった。

FM PORT閉局のニュース
引用:2020.11.30産経新聞

ラジオ局最後の日 広告収入減で相次いだ閉局

経営的には苦戦を強いられ続けていた。ラジオ局はテレビ局と同様、収入源の大半を広告に頼っている。ところがネットワークに属さないため、全国規模の大企業からの広告収入は期待できない。地元経済も低迷し、債務超過は15年以上続いていたという。
自社制作の割合の高さは独自性を発揮できる一方で、制作費がかかり、コスト面では足かせになっていた。今年に入り大口スポンサーによる広告撤退が示されると、3月に開かれた取締役会で閉局が決まった。

広告費の収入減によっていとも簡単に閉局となってしまう現状。一本足打法の経営がいかに怖いかがよくわかる。
先日も書いたが、首都圏ならまだしも、地方局はもはや広告収入ではラジオ局は経営できないようになってきている。

新たな収入減としてのコンテンツ販売

ラジオNIKKEIさうんろーどホームページ

株式情報を中心に放送をしている短波放送のラジオ日経では、有料の番組を販売している「ラジオNIKKEIさうんろーど」というネットショップがあるのをご存知だろうか。
これは放送された番組ではなく、販売専用に作られたものなのだが株式の情報とあって一定の需要がある。

需要があれば番組(音声コンテンツ)は売れるのだ。

例えば、通常の番組は電波で放送しアーカイブを販売するという手もある。
ラジコの有料プランに入れば同様のことができてしまうかもしれないが、そこは独自に番組終了トークなど限定コンテンツを入れてみるなどしてファンに販売するのはどうだろうか?
また洋服を有料でコーディネートしてくれるサービスがあるように、音楽をセレクトしてくれるサービスがあっても良いのではないだろうか?
ラジオ局のパーソナリティーが選曲した曲をプレイリストにしてくれるサービスである。

このようにラジオ局として「広告以外で稼ぐ」ことができる要素はまだまだたくさんある。

放送局のプライドみたいなものがあるかもしれないが、潰れてしまっては意味が無い。
放送外でいかに稼ぐことができるか、これからラジオ局の生き残る道だと筆者は思う。