【悲報】国内のラジオ局の収入は3期連続で減少 ~今年は2 つのFM局が閉局~

帝国データバンクは、2020 年 10 月時点の企業概要ファイル「COSMOS2」(147 万社収録)のなかから、2015年度から2019年度決算の収入高が判明したラジオ放送事業者231社を抽出し、収入高比較、規模別、地域別、業歴別について分析した。
なお、テレビがメインの放送事業者や本業が別にあり、収入高全体に占めるラジオ収入の比率が低い事業者などは分析対象から除外した。
調査は今回が初めてとなる。

1、ラジオ放送事業者のうち、2015年度から2019年度の5期連続で収入高が判明した231社を対象に収入高合計を比較すると、2017年度以降、3期連続で減少となり、2019年度の収入高合計は1136億3000万円(前年度比2.3%減)となった

2、231社を収入高の規模別にみると、「1億円未満」が153社(構成比66.2%)と最多となり、小規模事業者が大半を占めることが判明した

3、地域別では、「関東」(38社、構成比16.5%)が最多。大都市圏に多い傾向がみられたが、土地の面積が広い北海道や九州なども多くみられた

4、業歴別では、「10~30年未満」が164社(構成比71.0%)と最多。放送法施行規則改正により、1992年1月にコミュニティ放送が制度化されたことが背景にあるとみられる

「広告収入だけのビジネスモデルからの脱却」が求められる

振り返ってみれば、戦前から庶民の情報源や娯楽だったラジオは、メディアとして主役がテレビに代わり、近年ではインターネットの普及などにより、その地位を失いつつあったが、阪神・淡路大震災や東日本大震災など非常事態のたびにその必要性が見直される歴史を繰り返してきた。
ラジオ広告費が伸び悩み、ラジオ放送事業者 231 社の収入高合計も 2017 年度以降、3 期連続で減少するなど厳しい状況を強いられるなか、奇しくもコロナ禍という新たな非常事態に直面し、外出自粛やテレワークなど在宅時間が増えることで、ラジオリスナーは増加しており、再びラジオの魅力や役割が見直されている。特に民放ラジオ各社の合同出資により、2010 年からサービスが開始されたインターネットラジオ「radiko」の存在が大きい。
「radiko」はインターネットの特性を生かし、「エリアフリー」機能により、“電波が届く地域のみ”という呪縛からリスナーを解放し、さらに放送時間以外にも番組を聴ける「タイムフリー」機能の追加により、“時間”という制約からも解放した。
これにより、好きな芸能人やアーティストの番組を聴きたいという若者を取り込み、ラジオの新たな可能性が広がっていった。

しかしその一方で、他局とのリスナーの獲得競争が、あくまで地域内の争いだったものが、全国エリアに広がり、さらに競争が激しくなった側面がある。「FM PORT」を運営していた新潟県民エフエム放送(株)が今年 6 月末で放送を停止し、7 月に新潟地裁より破産手続き開始決定を受けた。広告収入が減少するなか、大口スポンサーからの広告出稿停止が大きな要因となった。そのほかにも、経営悪化を理由に名古屋市の FM ラジオ局「Radio NEO」も今年 6 月末に閉局するなどローカル放送局の閉局が相次いでいる点も見逃せない。

今後は、魅力あるコンテンツの提供のみならず、広告収入だけのビジネスモデルから脱却し、新たな収入源をいかに構築していくかが求められるものとみられ、生き残りをかけた競争は激化し、ますます勝者と敗者の二極化や体力のない小規模事業者の淘汰などが進むものとみられる。

PR TIMMESより引用


放送は補助的なものになる!?

本文中にも書かれているが、もはや本業となるラジオ広告だけでは経営が成り立たない状況となっている。
利益の出ている大手ラジオ局も広告収入の他に、イベントの企画や運営、企業や公的機関とのコラボレーション、紙媒体の発行、不動産収入など放送外の収入が増えている。

コミュニティFMは地元密着のニュース媒体として

上記はラジオ放送をメインに副業的な収入であるが、これからの時代はラジオ放送は補助的な役割として活用するのはどうだろうか?
放送局はお役所からお墨付きを与えられている認可事業なのでプライドもあるだろうが、経営できないのでは意味が無い。
特に収入の厳しいコミュニティFM局は、地域に密着のフリーペーパーの発行やニュースサイトの開設が良いと筆者は考えている。

番組に関わる人材が少ないコミュニティFMの番組はネットから情報を取ってきている事がほとんどだろう。それでは狭いエリアを対象としているコミュニティFM局としての意味が無い。
自分の足で街を歩き稼いだ情報を、まずはSNSや自社サイトで発信する。そしてそのネタを番組で使うのである。
取材時の写真はフリーペーパーやWEBを通じて、音声はラジオで発信するなどそれぞれを補完できるようにしてみてもよいだろう。

そしてネットや紙媒体からリスナーやスポンサーを獲得するのである。

もっとSNSの活用を

既に紙媒体は取り組んでいるところがあると思うがSNSではどうだろうか?局のツイッターなどを見てみるが、多くが自社の番組の宣伝ばかりで地域の情報は全くといっていいほどやっていない。
それではフォロワーが増えないのは当たり前だ。ラジオ局だからこそ得られる信頼で地元の話題やニュースを発信していけば多くのファンがフォロワーになり、ラジオ放送へも流れてくることだろう。
番組作りにプラスしてSNSの運営は大変だと思うが、本業で食べれないのであれば、放送は補助的なメディアとして活用するのが生き残りなのだと思う。